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同級生の家に行くために、雑草を掻き分け、畦道を渡り、深いトンネルを潜り抜けて、ようやく辿り着くと全身に「ひっつき虫」が張り付いている。 そんな幼少期を過ごした僕は今でも一人で散歩をするのが好きで、気が付くと全く知らない風景に一目惚れして帰るのが億劫になるのがルーティンである。 まさに”低佪趣味者”である僕はたびたび思案に耽って、排出口が塞がれた煙突が膨張するように吐き出す場所がない鬱憤に苛まれていた。 ただ、煙突に接続された泉は僕の好きなものが奔放に投げ込まれ汚染されていて、排出される内容は排気ガスそのものである。